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SET LIST

1,Jockies&Horses
2,Rock'n Soul Yellow
3,Get
4,サンクト・ペテルブルグ
5,情緒
6,小羊
7,香港SAYONARA
8,BRACKET
9,僕のGENUINE KISS
10,Tiny Song
11,ドラ・ドラ・ドライブ大作戦
12,猿と犬のサルサ
13,東京湾SQUEEZE
14,決まりだもの

15,CLOSE TO ME
16,まゆみ
17,Superfaker
18,West Home Town
19,Oxanne-愛しのオクサーヌ-

EN
1,適齢期LOVESTORY
2,君が好き胸が痛い

 


2001.11.22 (THU) SHIBUYA-AXにて。


 KAN LIVE TOUR 「Rock'n Roll 39」と題して行われてきたKANのライブハウスでのライブツアー。9月の横浜からはじまり、今回ここSHIBUYA-AXの19公演目がセミファイナルとなる。このツアーは、それぞれの回にサブタイトルが付いていた。例えば、仙台のライブの時は「ささかまナイト」、福岡の時は「替玉ナイト」、名古屋の時は「天むすニャイト」だった。要は、その地方地方の名産や特徴をとらえてサブタイトルにすることが多いのだ。で、ここ渋谷はというと、「コギャルナイト」。まぁ、奥田民生の歌みたいに言うならば、「コギャルは関係ない。ライブとは関係ない。」ってところなのだが。全ては彼の遊び心のなせる技だった。

 
 今回のKANのライブは、まさしくエンターテーメント炸裂だった。次々と飛び出す演出に驚き、ステージを見て笑い、MCを聞いて笑い、このままだと腹筋が筋肉痛ですという感じだった。きっと、そこら辺にいるお笑い芸人がこの日のライブを見たら、悔しがるに違いない。彼は、ミュージシャンでありながら、人を楽しませる極意を知っている。曲のタイトルに絡めて駄洒落を連発したり、スチールドラムをピアノの上に置いて、何かやるのかな?と思えば、ただオブジェのように飾っただけで知らん顔して「ドラ・ドラ・ドライブ大作戦」の演奏を始める。軽快なカントリーぽいメロディーと、ウイットに富んだ歌詞にオーディエンスは、とても楽しげ。この余裕な楽しさは、大人じゃないと出せないだろうなと思える貫禄だ。また、この曲では、別バージョンとして「ドライブカルフォルニア」を披露。かの有名な「ホテルカルフォルニア」のイントロが聞こえてきて、曲は「ホテルカルフォルニア」で、歌詞は「ドラ・ドラ・ドライブ大作戦」そのままにという度肝を抜かれるような演奏を披露。あの軽快で面白い詞もこのメロディーにのれば切ない。でも、やっぱりおもしろい。
 オブジェのように扱われていたスチールドラムは次の曲「猿と犬のサルサ」でちゃんと使われた。特にこの曲は見せ場が多く、サルサなだけあって、とても楽しかった。KANがスチールドラムを叩いた後、全員ステージ前方に集まり、オケが流れる中、それぞれが、マラカスや木魚や鈴を鳴らし、ダンベルや、ぬんちゃくまで振り回す。更に驚くことに、某料理番組の曲が流れてきて、そのスチールドラムから、焼きそばを取り出すKAN。コショウなんか振りかけて味付けまでしていた。そして、ステージ上のメンバーにふるまってしまうという奇想天外な仕掛けまであった。

 もちろん、私が彼の笑いのセンスを称えるのは、ミュージシャンとしての彼のライブが素晴らしかったということが大前提にある。面白かった事だけが印象に残るライブでは、それはミュージシャンとしていいライブとは言えない。中でも、一番ひきつけられたのは、「CLOSE TO ME」である。個人的には、CDで聴いていたときから、いいなぁと思っていたが、ライブではまた印象が違った。どこまでも広がっていくような、清々しいラブソングは、ライブという生の迫力が加わったことによって、力強く、より一層ガツンと響いた。これぞ圧巻である。そこへ途切れることなく「まゆみ」が披露され、「一番透き通ってて美しい水は恋をして我慢して流れた涙」と歌われた日には、もう、参りました!と多くのオーディエンスが思っただろう。


 アンコールはアーバン宝田と言う、ピンクのバスローブを着て片手にブランデーグラスをコロコロした怪しげな人物が登場。彼は、以前のツアーに参加していたらしいので、会場のファンは大いに湧いていた。楽しげな雰囲気も、メンバーが、はけた後に、ステージ上にただ一人残ったKANのピアノの弾き語り「君が好き胸が痛い」で幕を閉じた。静寂の中で、まさしく胸が痛くなるような切ないバラードを奏でた。数え切れないほどの笑顔があったライブだったが、やはりミュージシャンのKANが一番かっこいいと思える一瞬だった。

 この「コギャルナイト」と題されたライブは、確かにコギャルとは何も関係なかったが、あえてコギャルにからめて言うならば、ここにいるオーディエンスはコギャルが持つ、あの無敵なパワーに匹敵するほどのパワーを持っているということだろう。ライブに来ていたオーディエンスは、KANと同年代もしくはちょっと下くらいの年代が大半を占めており、普段はこの人達ライブハウスなんて来ないんだろうなという雰囲気の人達が多い。しかし、そんな人達ではあるが、2時間以上のライブにノリノリ状態のテンションを最後まで持続させていたし、下手すると若者と呼ばれる年代のノリをも上回る盛り上がりだったのだ。正直、この盛り上がりに、私はビビッていたくらいだ。最近の働き盛り世代は、日本の不健康さを反映して元気がないが、この場にいる人は面食らうほど元気だった。このパワーを引き出すのは、KANの最大の魅力と言っても過言ではない。
 本当は、この場に書ききれない素敵なKAN、素敵なメンバーの姿が沢山ある。しかし、スペースは限られている。それと同時に、もったいないから教えてあげないよ〜っていう、意地悪な気持ちも、少しある。このライブはスカイパーフェクトTVで放映されるようなので、是非ともそちらをご覧頂きたい。それが見れない人、今回ツアーに参加できなかった人は、次回のライブは何とか都合をつけて足を運んで欲しい。ちょっと意地悪な気持ちもあるが、多くの人にKANのライブを見て欲しいという気持ちもまた、私の本当の気持ちなのだから。

Live Report:Sonoko Kato

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